2019 | 1_31 | Thursday
Wilhelm Kageのスパイラル文碗 shinamono50
ウィルヘルム・コーゲの珍しい表情の碗作品です。 こちらの作品には、美術陶芸作品シリーズ、 ファシュタシリーズの銘が入っておりませんが、 グスタフスベリのアート作品につけられる、 ハンドマークが書かれていることから、 大量生産されたものでない、 一点物の作品である事がわかります。 白く柔らかい胎土に、藍の釉が幾重にも縞模様に塗られており、 その中でも色の濃いもの薄いものと、 何種類かの青い釉が引かれております。 その上から金の蒔絵のように、黄釉が吹きかけられ、 最後に透明釉を施釉しているようですが、 所々の透明釉は剥落し、マットな肌と光沢のある肌が入り混じっております。 縞文様は口縁から高台までびっしりと引かれておりまして、 縞々の表情に見える大変に珍しい作品です。 釉の雰囲気や土の感じも初見でして、 コーゲの作品で同手の作は見た事がありません。 形はきれいな碗なりのもので、 見込みも深い大振りなものですが、 轆轤で作られているかはうかがい知ることができません。 シントラシリーズと呼ばれる、極薄手の白磁のようなシリーズが、 コーゲ作品にはありますが、それの土とも違っており、 謎が多いものです。 高台の形や高台内に入れられた、 コーゲの手書きサインの筆記は、 自身の特徴がよく出ており、 実験的に作られた一点物の作品なのか、 講演会などで披露された作品なのか、 想像が膨らみます。 謎が謎を呼ぶ作品ではありますが、 お茶碗としてお使いいただけるもので、 手取りも軽く、良い碗作品でもあります。 状態も大変によろしいものです。
WK1901_2 スパイラル文碗
高さ7.7cm 幅16.7cm 1940-50年代制作 (ご売約)
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2019 | 1_29 | Tuesday
Wilhelm Kageのテラ・スピレア花器 shinamono49
スウェーデンのグスタフスベリの巨匠、 ウィルヘルム・コーゲの美術陶芸作品シリーズ、 ファシュタシリーズの中でも、別格の格付けを誇る、 テラ・スピレア作品です。
黄土色の胎土に、黄色のマット釉が塗られ、 渦巻き状の台座は無釉で止めております。 その上から緑釉と茶釉が塗られており、 口先から球体上部は茶釉が掛かり、 球体の下部分には緑釉が掛けられており、 恐らくは筆で塗られたであろう、 まるで抽象絵画のような淡い表情で、 二つの釉を楽しむことができます。 まるで魂が渦巻きの台座から膨らんできたような、 不思議な球体の形をしており、 テラの意でもある、地球を意図しているのか、 その神秘的な造形に脱帽致します。 ハンス・コパー作品にバッドと呼ばれる同手の形を、 数点制作しておりますが、 恐らくはコーゲのこの作品から、 少なからず影響を受けたものと思います。 球体の部分には縦方向に掻き落としが入れられ、 淡いマットな釉の表情と相まって、 より球体の胴の曲線を引き立てているようで、 細かな所まで手抜かりがありません。 サイズは高さ11センチほどと、 テラ・スピレアの中でも一番多く作られました大きさですが、 ギュッと凝縮した緊張感と不思議なオーラを放つ佇まいは健在で、 サイズ以上に存在感を感じさせるまさに優品です。 状態も大変によろしいものです。
WK1901_1 黄マット釉テラ・スピレア花器
高さ11.1cm 幅5.6cm 1950年代制作 (ご売約)
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2019 | 1_1 | Tuesday
謹賀新年
新年、明けましておめでとうございます。
本年も良いお品たちをご紹介できますよう、
さらに日々、精一杯精進をさせていただきます。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
また皆々様におかれましても、
本年もたくさんの福が参りますように、
慎みましてお祈り申し上げます。
ギャラリー北欧器
嶌峰 暁
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