Sven Wejsfelt (スヴェン・ヴァイスフェルト)
青釉大鉢
【モダニズムと民藝 北欧の器展 図録103ページ所載現品】
Large blue glazed bowl
W 27.3cm H 9.5cm 1991年製
Gustavsberg G hand 91 UNIK Sven (1991)
(ご売約)
スウェーデンはグスタフスベリ製陶所に在籍した作家、スヴァン・ヴァイスフェルトの大きなサイズの鉢作品です。ヴァイスフェルトは1946年から53年まで、ロールストランド製陶所で轆轤職人として働いたのち、1953年にグスタフスベリ製陶所に移りました。長い間、スティグ・リンドベリの轆轤師として働いたのち、1974年にはグスタフスベリのアートディレクターに就任しております。北欧作家では珍しく、作品すべてを自ら轆轤成型し、施釉、焼成まで行う作家で、スウェーデンではベルント・フリーベリに継ぐ陶芸家として有名です。 2009年に亡くなるまで作陶を続けており、最晩年には釉薬やそのレシピも売却をしてしまいました。こちらの大きな鉢は、全体に真っ赤な辰砂釉が掛けられ、その上から鮮やかな青釉が二重掛けされており、お互いが混ざり合っております。鮮やかな青釉は良く見ますと細かな白い毛並みが流れており、生々しくも躍動感のあるもので、まるで油絵具を先ほど塗った様な不思議な表情です。見込みの底や高台周りには辰砂釉が現れており、特に見込みの赤は鮮やかで、青と赤のコントラストが強烈でして、覗き込むとはっと息を呑みます。釉薬はやや粘性のあるもので、指でさわりますと盛り上がっており、凹凸が感じられる肌をしております。かなり大きな胴体は轆轤で作られており、このサイズの作品は、今ではほとんど出会うことは無くなりました。状態も大変によろしいものです。2014年の愛知県陶磁美術館での展覧会「モダニズムと民藝 北欧のやきもの展」に出展をされた作品です。