2012 | 9_27 | Thursday
ベルント・フリーベリ展が京都へ
先日渋谷のヒカリエでおこなわれていましたベルント・フリーベリ展が、来週の10月5日〜京都のTomio Koyama Galleryにて巡回展をすることになったそうです。これだけの数が日本を移動するとは夢にも思いませんでした。またとない機会と思いますので関西方面の方々は、ぜひ足を運んでいただければ幸いでございます。 今回、ベルント・フリーベリ展の会場構成やプロデュースをされた、craft_oneの上之園さんが You Tubeにて会場の模様等、エキシビジョンのイメージフィルムをUPしておりますので、ヒカリエの余韻に浸るも善し、京都の先取りするも善しで、ぜひご覧になってみてください。
|-|
2012 | 9_18 | Tuesday
フリーベリと盃たち Shuki13
フリーベリに肴を盛りつつ、色々な盃で楽しみます。古唐津の平盃は呼び接ぎだらけではありますが、高台に兜巾があるだけで、いやはや大満足、斑の釉も少し楽しめます。芯きり改めの筒盃もしかり、量も入って飲み口もよいものです。フリーベリの鉢も高台にぐるりと窯割れがありますが、その釉の毛並みはたいへん美しいものでして、肴も映えるというものです。どれも命拾いの品ですが、なんとも気兼ねなく楽しめるというのは酒飲みにはよいものです。
左より
Berndt Friberg 漆黒釉鉢 【野菜のピクルス】
芯切筒盃(幕末〜明治以降)
古唐津平盃(桃山時代)
|-|
2012 | 9_13 | Thursday
SAXBOの小壺と盃たち shinamono10
先日に引き続きまして、デンマークのSAXBO窯の作品たちです。SAXBOの作品は他の窯とは少し違っているようで、様々な作家が統一したコンセプトのもとに作っていたようでして、時代や作家ごとにバラバラな感じがありません。しかし何とも釉薬や形がハテナな作品もありますので、数限りある中から選んで仕入れるのが大変になってまいります。今回の三つはまさに秀逸作で、形と釉薬の流れ方がほんとうによいものばかりです。左の小壺はお茶入れにも使えるサイズで、フリーベリのような毛並みの良さ、下膨れのフォルムが最高です。真ん中の平盃はSAXBOのスター選手、エバー・スター・ニールセンの作品で、例えるならスタルハンやヴァイスフェルトのような釉薬でしょうか。手取りもよいためお気軽に楽しんでいただけそうです。最後に右側の赤茶の盃は、細かすぎるぐらいの毛並みが、外側、内側にかかっておりまして赤茶と黒茶の釉薬の表情が一番に目を引きます。口縁も薄いため口当たりもよさそうです。さらに内側が広くなっておりますのでお酒がたっぷり入るのがよろしいと思います。焼酎ロックでお楽しみいただければと思います。今回も三つとも50年代の作です。
左より
DP001 H7.2cm W7.2cm ご売約
DP003 H2.6cm W8.4cm ご売約
DP002 H7cm W8.2cm ご売約
|-|
2012 | 9_10 | Monday
Saxboの壺 shinamono09
ナサリー・クレブス率いるデンマークの窯、サクスボーの壺です。こちらはエバー・スター・ニールセンの作で、サクスボーのスターデザイナーでもあります。ニールセンは初期の1930年代から東洋的な釉薬とフォルムの器を制作しており、フリーベリにも多大な影響を及ぼしていると考えられます。 ちなみに某ギャラリー店主の聞くところによりますと、サクスボーはナサリー・クレブスとグナー・ニールンドによって立ち上げられ、アクセル・サルトも在籍した先鋭集団でしたが、クレブスが科学者的細かさで、思い通りの色を出すために釉薬の数ミリグラムまで計算していたため、ニールンドと折り合いが合わず、もう嫌だ!というかたちでニールンドが出て行ってしまったようです。のちにサクスボーはミラノトリエンナーレにてメダルを受賞しますので、短気な芸術家肌と緻密な科学者肌では、科学者肌に軍配が上がったことになります。陶芸はなんとも計算と緻密さが重要なのですね。それはともかく、こちらの壺はエメラルドグリーンが美しく、横に引かれたラインが軽やかさとエレガントさを出しております。よく見ますとこのラインが、計算された間隔でビシッと引かれているように思います。小疵有りますが、比較的大きめで状態はよいものです。50年代の作です。
DP009 H14cm W17cm ご売約
|-|
2012 | 9_6 | Thursday
フリーベリと初期伊万里 Shuki12
少しは秋らしい陽気になってきたでしょうか…、先日のブルームーンのおかげか、今年の中秋の名月は今月末のようです。満月に見立てたペコロスのピクルスと秋草文の初期伊万里です。初期伊万里とは日本ではじめて白い肌の磁器が作られた時代のもので、江戸初期頃とされています。それまでは磁器と言えばすべて輸入品だったのですね。こちらの盃は発掘品ですので、呼び接ぎあり、ひしゃげあり、ひっつきあり、高台欠けありと何拍子も揃っておりますが、口当たりは何ともよく酒映えもよろしいようです。秋の風に誘われて、名月に思いを馳せております。
左より
Berndt Friberg 青磁釉向付 【ペコロスのピクルス】
初期古伊万里盃(江戸初期)
|-|
2012 | 9_4 | Tuseday
Jacob Bangのカップ shinamono08
Holmegaardでガラス作家として活躍しましたヤコブ・バーンのカップです。こちらはニールンドでもおなじみのNymole窯の作で、ヤコブ・バーンはいくつか美しい陶芸作品をこの窯で残しています。ガラス作品で名を残しているだけあって、こちらも彫刻的かつ繊細。佇まいも美しく、サルトにも通じるデザインかと思います。大きな湯のみといったサイズでしょうか。気兼ねなく何でも使えそうなのが良いかと。1940年代から50年代の作です。ちなみに同時掲載のArne BangはこのJacob Bangの兄だそうです。
JB01 H9cm、W7cm ご売約
|-|
2012 | 9_4 | Tuseday
Arne Bangの大皿 shinamono07
本日もうひとつはアネ・バーンの大皿です。アネ・バーンは鎬文様といい、波紋といい、形が特徴的で何とも変態的な雰囲気すら感じられます。そこがあまりにも魅力的でもう目が離せません。このひねり具合も普通の人間には出せない、妙な曲線です。曲げてはいけないものを曲げてしまったようなそんな感じがいたします。比較的大きいサイズなので、この取っ手にダメージがあるものが多いのですが、こちらは完璧な状態です。
DP007 H4cm W24.5cm ご売約
|-|
2012 | 9_2 | Sunday
古伊万里とフリーベリ Shuki11
いろいろやっておりましたら、フリーベリと古美術品が以外と合うことに気がつきました。すでに気がつかれている方のほうが多いかもしれませんが…。染め付けでもシンプルなフリーベリは邪魔することはありません。立て続けにまたShukiをUPできそうです。古伊万里の皿は、明代末期の古染付に見られる有名な模様、芙蓉手の写しです。李朝もしかりで、この絵柄のゆるさが日本人には良いようです。あわせたフリーベリの盃は、1950年に作られたほんのり翡翠色で口縁は極めて薄いもの。焼酎ロックも研ぎすまされた味になるようです。
左より 古伊万里皿 芙蓉手写(江戸中期頃)【ドライトマトとオリーブ】
Berndt Friberg 翡翠釉盃
|-|
< ブログトップ
< ブログアーカイブ