2013 | 3_28 | Thursday
カリフォルニア・デザイン 1930-1965 -モダン・リヴィングの起源-
先週の土曜日、国立新美術館で開催されている、カリフォルニア・デザイン 1930-1965 -モダン・リヴィングの起源-展へ伺って参りました。何とこの日は入場料無料とのことで、急ぎ会場へ。私はアメリカのモダンデザインはほとんどわからずなのですが、この時代、世界中を席巻したモダンデザインは、間違いなくここから始まり、世界中のほとんどの国が、アメリカを目指していたように思います。カリフォルニアといえばイームズが一番に思い浮かびますが、陶芸の分野でも、当然アメリカが最大の市場であり、作風もアメリカで人気の作が世界中で真似をされ、制作されました。北欧諸国が東洋的な器を作り始めたきっかけは、このカリフォルニアデザインに紀元があるように思います。その大元を拝見しに行ったというのが、訪問の目的でもあります。図録のお写真にもあります、ナツラー夫妻の大鉢がそれでして、今回の展示でも大きな作が2点、どーんと鎮座しておりました。二人ともオーストリア出身の移民でありますが、ルーシー・リーと同じ国の出身であるというのが興味深いところです。 ベルント・フリーベリやルーシー・リーで人気の、口縁に動きのあるタイプの器たちを一番始めに作り始めたのが、かく言うナツラー夫妻であったと思います。ナツラー夫妻は現在、アメリカ最高峰の陶芸作家に位置づけられておりますので、作品たちはひっくり返るようなお値段になっておりますが…。後に騒がれた、溶岩釉やピンク釉、手捻りを加えた口縁の形などなど、彼らの作品には後のモダンデザイン陶磁器のすべてが、予言のように詰め込まれております。図録はアマゾンで販売されておりますので、ご興味のあるお方はどうぞ。
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2013 | 3_22 | Friday
アートフェア東京2013
本日より開催しております、アートフェア東京2013へ。小さなルーシー・リーの作品たちや、ベルント・フリーベリ作品たちも出展されるとの情報をつかみまして、早速先ほど伺って参りました。以前はフロアが半分だったように思いますが、倍の広さになっておりまして、見応えは十分です。現代アートから古美術品まで、これだけの作品たちが異種格闘技戦のように相見えることは早々無く、さらに購入できてしまうとは何とも楽しいイベントであります。いやはや、小振りのルーシー作品はやはり緊張感があります。かなりの数が揃っておりました。私はどうも新旧関係なく、やきものに目がいきがちでして、その魅力を存分に味わって参りました。古唐津の前に、物欲しげに何度も立ち尽くしてしまいましたが、早々手が出ませんので、明日にでも平和島の骨董市に伺おうかと思います。最後に、いつもブログをご覧頂いている皆様に贈り物です。只今、品川のSONYの前の桜が満開ですので、そのお写真をどうぞ。
「まてというに散らでしとまるものならば何を桜におもいまさまし」読み人しらず
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2013 | 3_14 | Thursday
ギャラリー北欧器のStockを更新いたしました
常々、私の横着により遅れております、ギャラリー北欧器のStockを更新いたしました。関東での桜の開花が大幅に早まったようでして、桜が咲く前までにはと意気込んでおりましたが、隠りきりで1週間、何とか間に合いました。今回もフリーベリとミニチュア作品を中心に更新をしております。フリーベリ以外のUPはまた後日になるでしょうか…。どうぞ少しだけ大きな画像でお楽しみくださいませ。
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2013 | 3_11 | Monday
唐の金銅仏 Huruimono02
少しずつ集まってまいりました、気軽で楽しい骨董品をご紹介するHuruimonoのコーナーです。お二つ目は、中国の唐時代の金銅仏です。かわいい手のひらに収まるサイズのもので、そっとお守り代わりに忍ばせるのは、今も昔もかわりません。この時代の仏像は、腰の捻りと、つり目のスマートなお顔立ちが特徴とのこと。また同様のサイズのものは、4つ足の台座がついているものがほとんどですが、こちらは欠けていたのかきれいに切り取られているようです。大きな金銅仏をさらに価値付けようと、台座回りにこのサイズの観音様を化仏として足してしまうケースもありますが、私はこの仏像もその運命を辿り、後世に取り外されたのではと、その紆余曲折の歴史を勝手に妄想して楽しんでおります。鍍金も残り、土錆と緑青も相まって、大陸の歴史ロマンを十分に感じさせてくれます。大きなものは、ウン百万、ウン千万〜というすごい世界ではありますが、平民の私にとってはこのぐらいが一番の幸せであります。
金銅仏 唐 高さ6.3cm 幅2.1cm
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2013 | 3_7 | Thursday
Axel Saltoの木版画
何とも、いきなり春の陽気になりました。麗らかな良い季節です。今回は久しぶりに登場の、アクセル・サルトの作品です。木版画で刷られたもので、紙は和紙になっております。ギリシャ神話が題材となっておりまして、題名をしっかりメモをしておいたつもりなのですが、紛失してしまい、結局何の神話かわからず仕舞となってしまいました。サルトの木版画と和紙の組み合わせは、1920年代〜30年代の作品ばかり。フランス留学直後の若かりしサルトが、最も多感な時期に作った作品群で、勢いのある力強い作品ばかりです。こちらの版画はさらに珍しく、直筆のペイントが上から施されており、影の部分が強調されて、絶妙な立体感を出しております。大きさが幅60センチほどとかなり大きいので、実は間延びを補完したようにも思うのですが…いやいや、巨匠はすべて計算済みです。他にも同様の手法の作品も残っております。当時の販売タグも付いておりまして200クローネで販売されていたようですから、100年ほど前の貨幣価値に換算しますと、かなり高額であったことが伺えます(金本位制や、第一次世界大戦、恐慌などありましたので正確なことはわかりませんが)。これはすごい!とばかりに写真家の新谷さんご紹介の一流フレーム店にて額装いたしました。
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2013 | 3_5 | Tuseday
ベルント・フリーベリ展は無事に終了いたしました
吉祥寺のBellbetさんにて2日まで開催されておりました、ベルント・フリーベリ展は無事に終了いたしました。多くの方にお越し頂きまして、誠にありがとうございました。皆様にはほんとうに感謝を申し上げます。またお目にかかれましたら幸いでございます。
お礼方々、ご報告まで。
ちなみに家具のお店の店頭に立っておりますと、やはり北欧家具の美しい誘惑に惑わされまして、私は二つをいただいてしまいました。お一つは、重厚感たっぷりのローズウッドのネストテーブル。タイル張りなのですが、その文様がシンプル克つ、なんともいえない上品さがあるのです。さらには木目にハッとさせられて、もうノックダウン。そしてもう一つは、デンマークの老舗セレクトショップ、イルムのタグの付いたミニキャビネットです。作りが所々細かく、マネージャーの丸山さん曰く、もしかしてフィン・ユールの作かもとのこと。たしかに足の付け根のカーブやら、佇まいの美しさから、未発見のフィン・ユール作品かと非ぬ期待を抱いております。こういう掘り出し物感覚は、なんとも面白いものですね。Bellbetさんはメンテナンスが、かなりしっかりしておりますので、新品かと見紛う出来なのも嬉しい限りです。次は今月末にコンテナ到着とのことで期待は高まります。
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