2019 | 9_24 | Tuesday
栃木県 日光
ようやく秋の気配を感じられますが、今年も激しい台風などの天災が多く、年々心休まる季節が無くなってきているように思います。皆様いかがお過ごしでございましょうか。毎年有難いことに、お品物のお届けで日光に伺っております。観光の方も多いものですが、この地は古くより修験道の聖地でもある、自然厳しい所。一歩裏道に入れば、何処までも続く、深い深い森と急流の川が姿を表します。雄大で美しい自然を体感できる反面、荒れれば一気に牙を剝くその土地柄は、男体山や女峰山を御神体とする二荒山神社の、二荒から日光へと名を変えたと伝えられる呼び名そのもので、厳しくも美しい日本らしい自然を凝縮しているかのようでもあります。
特に日光開山の祖、慈眼大師天海の門弟たちが彫ったと伝えられている、憾満ヶ淵の多くの地蔵たちは、男体山の火山岩を砕くほどの急流の川を静かに見下ろしており、まるで今でも瞑想の修行をしているかのような、霊験あらたかな雰囲気が伝わってくる不思議な場所でもあります。100体あったとされる地蔵は、明治35年の台風の折に流されてしまいましたが、現在は地元の人の手により戻され、一部復興されました。憾満ヶ淵の空気は、極めて静かで張り詰めており、不動明王が川に現れるとされる伝承そのものです。
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