2025 | 6_26 | Thursday
「竹籠 炻器 銅器 香 」 於 銀座和光 アーツアンドカルチャーは無事に終了をいたしました
昨日6月25日(水)まで銀座和光本店の地階にあります、アーツアンドカルチャーさんにて開催されておりました企画展、「竹籠 炻器 銅器 香 Various Bamboo Masterworks, Modern Crafts and Fragrance」は無事に終了をいたしました。銀座和光さんの素晴らしい空間には、斎藤正光さんと灯屋さんの竹籠たち、AOIROさんの「HAKUDO」と共に、ベルント・フリーベリとヴィルヘルム・コーゲ作品を南雲 浩二郎さんに取り合わせていただきまして、本当に感謝感激でございました。とにかく竹籠、そして銅器の作品たちは素晴らしいもので、私もまだ勉強し始めですが、その造形や物語は奥深く、これからどんどんとのめり込んで行きそうです。フリーベリやコーゲ作品と、今回の竹籠と銅器の巨匠作家は、実は同時期に作られておりまして、特にフリーベリと横田峰斎は同い年でもあります。共通の時代の風のような空気感がありまして、どことなく曲線も似たものが多いなぁと感じた次第です。会期終了後ではございますが、会場の風景を少しご紹介させていただきます。
銀座の一番有名なショーウインドウ、今は初夏をイメージした美しいグリーンに彩られております。まさかこの地で北欧陶芸作品を展示する事が叶うとは、夢にも思っておりませんでした。和光さんは実はスイーツが美味しいのをご存知でしょうか?隣のビルのティーサロンは百名店にも選ばれる人気店でチョコレートパフェや季節のパフェを食すことができますが、お店で販売されているチョコレートやクッキーなども、パティシエの方がここ銀座ともう一つの都内の厨房でせっせと作っているそうです。シンプルですがめちゃめちゃ美味しいので、息子が我先にと口にほうばって全部食べられてしまいました。
今回私が一番好きだった、南雲さんのインスタレーションは、掛花入が壁に並ぶこちらです。ざっくりと編まれた飯塚小玕齋の作品から、キリッとした横田峰斎、生き物の様な張りのある田辺竹雲斎などと並んで、無名の作家の籠から現代作家さんまで、緩急揃ったところが可愛くて全部欲しくなりました。どんどん売れるので、会期途中から構成が増えておりました。
手前の籠は横田峰斎のミュージアムピースです。花籠というよりは建築物のようなキリッとした佇まいです。竹籠ではトップの飯塚琅玕齋の作品は凄みがありますが、お値段も凄いもので、初心者にはなかなか手が出ませんが、横田峰斎はまだ手元における作品たちがありまして、キリッとしつつも動きのある美しい編み方に私はファンになりました。シャルロット・ペリアンが来日の際に峰斎に出会ってその技術に惚れ込み、フランスに招いて、ペリアンの作品を手伝っていたこともあり、モダニズム好きには一番分かっていただける作家なのではないでしょうか。
時計の針に見立てた中央の舞台にはオブジェの様に花籠が並びます。特に赤茶色のものは煤竹と言って茅葺き屋根の上で、100年近く囲炉裏の煙に燻された竹を使用しており、そもそもそこまで長い間、乾燥した竹を曲げて編むのは至難の業で、さらに有機的に見える様に編む技術は神業なのだとか。確かフィン・ユール邸にもデスクの下に竹籠がどんと置いてあったりした様な、、、このサイズを色々と選んでリビングに取り合わせてみたくなります。こちらもどんどんと売れていくので、構成が毎回見るたびに変わっておりました。
奥の部屋には木目の色に併せまして、コーゲと赤茶釉のフリーベリを並べていただきました。ガラスケースに並ぶコーゲ作品は色と文様が木目の美しさに合っており、圧巻の景色となりました。
銅器も新しい発見です。兎に角フォルムが美しく、花器というよりも彫刻の様な佇まいをしております。カールハリー・スタルハーネの作品の様にも思いました。巨匠作家でもまだお値段がそこまでしないのですが、極めてモダンで、すぐに生活に取り入れたくなります。
地下コンコースのガラスケース内には、フリーベリのミニチュア作品たちをランダムに並べていただきました。いつも搬入の際には、15年以上前にフリーベリの図録から起こして作った、ミニチュアコレクション箱に入れてお持ちするのですが、今回その箱に入れたままの写真を撮影いただき、展覧会のビジュアルになると、本当にたくさんのお問い合わせをいただきました。今でもお作りできますので、作品を厳選されてお箱に納めて、オリジナルのボックスコレクションを完成させてみては如何でしょうか?
今回も本当にたくさんの皆様にご来場いただきまして、誠にありがとうございました。改めまして、心より感謝と御礼を申し上げております。そして銀座和光の皆様、斉藤さん、灯屋さん、Aoiroのお二人、お声がけいただいた南雲さんもご一緒することが叶いまして、本当に光栄でございました。皆様にはまたお目に掛かれれば幸いでございます。
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