03. Berndt Friberg (ベルント・フリーベリ)
赤茶釉極小扁平花器
Red brown glazed miniature discus shaped vase
W 6.3cm H 4.4cm 1963年製
Gustavsberg G hand Friberg E(1963)
(ご売約)
扁平花器の中でも、小振なサイズのもので、ミニチュアに含まれる作品。このサイズのものは、特に平たく胴体が作られる傾向で、こちらもまるで板の様な薄さの胴体である。全体に赤茶の釉が掛けられ、素地の白がグラデーションとなって現れた、水彩画の様な景色で、赤茶釉定番の表情をしている。細く伸びた口先から、真っ平に開いた胴体は、横から見ると薄い板の様に見え、真上から見てもその薄さと一種、異様な雰囲気が伝わってくる。近年、ここまでの薄い胴体の扁平作品は出てきたことがなく、私が扱ったのは、これが最後の様に思う。同手の作品も時より扱うが、こちらの緊張感は格別である。口先からのグラデーションの表情など、淡い釉薬の景色も申し分なく、小さいながらも見所が満載である。フリーベリは多作の為、また同じものをいつかはと考えていたが、この作品に至っては、もう10年近く出てこないのだから、今後も恐らく難しい。