Tobo (トーボ)
茶マット釉盃
Brown mat glazed cup
W 6cm H 5.5cm 1930-40年代製
Triller Tobo (1930-40's)
(ご売約)
1930年代から40年代に作られた、 エリック・トリラーとイングリッド・トリラー夫妻の製陶所、トーボの酒盃サイズの作品です。エリック・トリラーはドイツ生まれ、イングリッド・トリラーはスウェーデン生まれで、ドイツのバウハウスで陶芸を学びました。1935年にスウェーデンに小さな製陶所を開き、夫妻で陶芸制作を始めました。すべて轆轤で作られており、大きな花器作品の中心ですが、 シンプルで薄手の作品が時より出て参りまして、東洋古陶磁の美しさを感じさせます。こちらの酒盃サイズの作品は、 ほとんど現れない、小さな作品です。器の全体を、まるで苔むしたような表情の茶釉が掛けられております。詫びがれた様な、味の良い肌をしておりまして、複雑な景色に思わず見入ってしまいます。見込みは深く、筒盃の様な深さがありまして、 高台はギュッと小さく、気品のある美しい形をしております。手取りも軽く、極薄手の口縁でして、酒盃として十分にお楽しみいただける作品と思います。大きな作品がメインのトーボにおいて、この様な小さな薄手の作品があるのは驚きですが、 数百に一つの逸品と思います。 状態はたいへんによろしいものです。。2014年の愛知県陶磁美術館での展覧会「モダニズムと民藝 北欧のやきもの展」への出展はない作家ですが、ドイツ、バウハウスとの繋がりや全て轆轤作りの作家でもあり、北欧陶芸作家の重要作家の一人と思います。