10. Berndt Friberg (ベルント・フリーベリ)
瑠璃釉卵花器
Blue glazed egg vase
W 8.8cm H 10.3cm 1967年製
Gustavsberg G hand Friberg I (1967)
(ご売約)
卵花器の中でも、口先が窄み、高台かけて膨らんだ、下膨れタイプの作品。高さは10センチと大振りなものだが、膨れた胴の横幅がたっぷりと大きく、存在感がある。膨れた卵花器の中では、最大級の大きさを誇っている。全体に濃く深い瑠璃釉が掛けられ、その上から茶釉が二重掛けされた、定番の青い作品である。きれいに釉薬の毛並みが全体を流れており、口先は釉が拭かれて、ふわりとグラデーションが現れている。高台の周りには、とろりとした釉溜まりも見える。この下膨れ型の卵花器は、小振な作品に多く見られるが、ここまで大きなものは、ほとんど現れることがない。横に膨れた、まるで横綱の様な作品で、どっしりとした安定感と存在感があり、濃く深い瑠璃色の釉薬と相まって、フリーベリ王道の美しさを感じさせる、見事な佇まいである。卵花器のみならず、花器作品の中の逸品とも言える。10年前の当時から、スウェーデン本国はもとより、世界中で人気の、濃く深い青の作品で、最大級の卵花器なので、コレクションに加えていただきたいとお願いした作品である。当時はまだこのクラスが出てくることがあったが、今はこんな作品が出てきたら、大騒ぎになりそうである。