16. Berndt Friberg (ベルント・フリーベリ)
瑠璃釉卵花器
Blue glazed egg vase
W 7.1cm H 8.7cm 1974年製
Gustavsberg G hand Friberg P (1974)
胴体がぷっくり膨れたタイプの、卵花器作品。全体に濃く深い瑠璃釉が掛けられ、その上から茶釉が二重掛けされて、お互いが混ざり合い、きれいに流れている。釉薬の毛並みがよく現れており、全体をびっしりと力強く流れている表情は、まるで水の流れの様にも感じる。この卵花器は、全作品の中でも、一番はじめにお願いしたもので、とある催事で購入いただいた。私は直接ご紹介をしていないのだが、電話口で丁寧にご説明をして、購入いただいた。数あるフリーベリ作品の中から、これを選ばれたのは、卵という極めてシンプルなアイコンの強さと洗練された美しさであったと記憶している。形は、胴体が丸く膨れたタイプの卵作品で、胴体が横に大きい分、どっしりとした存在感を感じさせる。隙のない美しさの釉の表情と力強い毛並みが相まって、遠目からでも、すっと作品に目が止まる。今この様な作品を探しても、早々には現れることはない。