19. Berndt Friberg (ベルント・フリーベリ)
瑠璃釉花器
Blue glazed vase
W 9.3cm H 11.3cm 1968年製
Gustavsberg G hand Friberg J (1968)
(ご売約)
大振りながらも、伸びた口先が細い、りんご花器作品。全体に濃く深い瑠璃釉が掛けられ、その上から茶釉が二重掛けされて、お互いが混ざり合い、全体をきれいに流れている。釉の毛並みもよく現れており、大きさも十分な存在感のある佇まいで、フリーベリ作品の、王道の美しさを感じさせる。形は、胴がたっぷりと膨れた中央から、極細い口先が伸びた、りんご型をしているが、より縦長に胴体が伸びており、どんぐり型との間ぐらいの形である。ややなで肩のフォルムであるが、高台にかけてぎゅっと胴体が窄み、全体が極めて柔らかい曲線で構成されており、秀逸である。青い釉薬で、大きなサイズでありながら、口先が細いことで、集中力のある、絶妙な緊張感を持っている作品は実は数が少ない。大きくどっしりすると、口先が焼成時に倒れてしまうのか、堅牢で太い作りになるからだ。この作品も、繊細さとダイナミックさが共存しているとおすすめした記憶がある。