21. Berndt Friberg (ベルント・フリーベリ)
黒茶釉花器
Black and brown glazed vase
W 7.3cm H 7.7cm 1958年製
Gustavsberg G hand Friberg Ö (1958)
(ご売約)
小振ながらも、シンプルな釉薬と、繊細な作りのりんご花器作品。全体に黒茶釉が掛けられ、その上からより濃い色の、黒茶釉が二重掛けされており、全体を黒茶一色が覆っている。シンプルで高質な雰囲気の景色の作品は、50年代に多く作られ、コレクターでもファンが多い。釉の毛並みも細かなもので、口先から高台まで、きれいに流れている。形は、肩がよく張り出し、口先が小さく細く伸びた、繊細な作りのりんご型で、胴と口先のバランスとメリハリが大きく、より集中力を増している。高台の作りや、口先の厚みもまるで紙の様に極薄手である。フリーベリの腕が最も冴え渡った、50年代に多い作りで、この繊細で細かな作りが、作品に神々しさを備えさせる。このシンプルで、繊細な作りの50年代後半の作品は、現在では作品が高騰している。まるで紙細工の様に薄い作りで、繊細さの頂点を極めた時代でもあり、青や青磁色などでは、より手に入らなくなっている。所謂フリーベリの美しさを、ダイレクトに感じる、最も中心の時代であり、一つは手にしたいものだ。