28. Berndt Friberg (ベルント・フリーベリ)
赤茶釉花器
Reddish brown glazed vase
W 7cm H 8.8cm 1968年製
Gustavsberg G hand Friberg J (1968)
(ご売約)
この二つのどんぐり型の花器は、元々は美しい完璧な作品であった。日々、フリーベリ作品を生活に取り入れられ、花を生けられていたが、丈夫なストーンウエアと言えども、口先細い繊細な作りで、枝物などの重さに耐えきれず、ある時、ぽろりと折れてしまった。赤茶釉と、緑釉の釉薬が完璧に流れた、一寸の隙のない優品たちであったため、極めて残念ではあるが、遠い日本に於いて、日々の生活に使われ、愛しまれた、花器作品たちは、それもまた良い人生であった様にも感じられる。使われてこその美しさまで、フリーベリ本人がはたして予測していただろうか。割れてもなお、優美な立ち姿に心惹かれてしまう。また完全に元に戻す技術もあり、見事な修復を果たした。